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水道水の残留塩素

日本における残留塩素についてみてみましょう。日本では、水道水の消毒は水道法第22条に基づき、行われています。この法律には、給水栓における水が、遊離残留塩素を0.1mg/L以上保持するように塩素消毒をすること、と規定されています。ただし、供給する水が病原生物に著しく汚染される恐れがある場合について、もしくは病原生物に汚染された恐れがある生物もしくは物質を多量に含む恐れのある場合の給水栓における水の遊離残留塩素は0.2mg/L以上とする、ことと規定されています。このようにして、飲料水としての水を確保するようなルールが組まれています。


遊離残留塩素を使う、または、結合残留塩素を使うのうちどちらが殺菌または消毒法として適したものであるというのは、安全面によっては水中に含まれ得る不純物の量や構成によって異なります。ですから言い切れることではありませんが、少なくとも経済面からすると少ない塩素注入量で済む方が良いのは明らかでありますし、水を飲むと言うことから言えば、水道水中に塩素化合物が増えることは手放しで喜ぶものではありません。上水道ではアンモニアやその化合物であれ、不純物が含まれないような水源を選ぶ必要があるでしょう。


そして水源を行政、地域住民、土地管理者が協力して管理していくことが肝要なのです。水道水の浄化につて、クリプトスポリジウムなどの原虫は、オーシストと呼ばれる酸化に強い膜に覆われ、水中を漂います。このような場合は残留塩素ではなくろ過処理の必要があるでしょう。水道水へ塩素を注入すると、一定量まではアンモニアや有機性窒素化合物と反応し結合残留塩素になり、更に塩素を注入していくと、結合残留塩素と遊離残留塩素が反応し、ともに消滅していきます。結果、残留塩素がゼロに近くなります。


水道水中の残留塩素がゼロに近い、塩素の注入量が不連続点と呼ばれているのです。ここから更に塩素の注入量を増やしていくと、再び遊離残留塩素が増加していきます。こうなると殺菌、消毒効果のある水道水になるというわけです。この処理では、水源の水質によって左右され、水質変化の激しいときには、塩素注入量の決定が大変難しいといわれています。しかし熟練された専門員がおり、このおかげで日本の水道水は世界一安全な水道水だといわれているのです。これは、日本の水道水が残留塩素の作用で確実に消毒されているからなのです。汚染から守られているのです。

プールの残留塩素

水道水の残留塩素によって、何かしらの症状、減少に影響するということは分かっています。では、夏の時期に小中学校、公共の施設などで使用するプールについてはどのような規定があるのでしょうか。厚生省では遊泳用プールの安全性を確保するために、残留塩素の衛生基準を下記のように定めています。まず、水質基準ですが、遊離残留塩素濃度は、プールの水1リットルに対して、0.4ミリグラム以上、1.0ミリグラム以下であることが望ましいとしています。さらに、消毒設備基準については、プール水の消毒には、原則として塩素または塩素剤等の消毒剤の連続注入により行うとしています。


またプール水中の残留塩素濃度が均一になるように、注入口数、注入位置を決定しているのです。そして、塩素による有効な消毒効果が得られるような設備を設けることと定めているのです。このように詳細を決定されているといえます。また、液体塩素などの消毒剤等は、保管場所にも注意を促しています。保管にも安全を期すことが肝要です。プールでは塩素を用いる以外にも消毒を行う方法がありますが、塩素に関しては上記のようになっています。厚生省では遊泳用プールの安全性を確保するために、残留塩素を用いる設備の管理基準があるのです。


まず、プール水の管理基準として、プール水は、常に消毒を行うようにすることと定めています。また、遊離残留塩素濃度は、プール内で均一の状態にになるよう管理して、プール水の水質検査は、遊離残留塩素濃度については毎日二回以上であり、定期的に行わなければなりません。利用者が多数であれば、比例して、汚染が増える可能性があります。こういった場合には、遊離残留塩素濃度をはじめとする水質検査の回数を適宜増やすようにと定めています。プール設備基準として、足洗い場のある施設には塩素系消毒薬を投入することも決められています。


遊離残留塩素濃度は、プールの水1リットルに対して、50ミリグラム以上、100ミリグラム以下に保つよう、塩素系消毒薬の投入量を適宜に調整し、随時水の入れかえを行い、清浄を行うこととしています。水道水に残留塩素があると悪いように捕らえらがちですが、そうではありません。むしろ逆なのです。水道水に残留塩素がないと他の問題で安全ではなくなってしまうのです。つまり水道水を安全に保つために、あえて残留塩素を調整されているのです。但し、この水道水中の残留塩素量の基準というものがあるということです。

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