isub: 2008年6月アーカイブ

水道水の残留塩素

日本における残留塩素についてみてみましょう。日本では、水道水の消毒は水道法第22条に基づき、行われています。この法律には、給水栓における水が、遊離残留塩素を0.1mg/L以上保持するように塩素消毒をすること、と規定されています。ただし、供給する水が病原生物に著しく汚染される恐れがある場合について、もしくは病原生物に汚染された恐れがある生物もしくは物質を多量に含む恐れのある場合の給水栓における水の遊離残留塩素は0.2mg/L以上とする、ことと規定されています。このようにして、飲料水としての水を確保するようなルールが組まれています。


遊離残留塩素を使う、または、結合残留塩素を使うのうちどちらが殺菌または消毒法として適したものであるというのは、安全面によっては水中に含まれ得る不純物の量や構成によって異なります。ですから言い切れることではありませんが、少なくとも経済面からすると少ない塩素注入量で済む方が良いのは明らかでありますし、水を飲むと言うことから言えば、水道水中に塩素化合物が増えることは手放しで喜ぶものではありません。上水道ではアンモニアやその化合物であれ、不純物が含まれないような水源を選ぶ必要があるでしょう。


そして水源を行政、地域住民、土地管理者が協力して管理していくことが肝要なのです。水道水の浄化につて、クリプトスポリジウムなどの原虫は、オーシストと呼ばれる酸化に強い膜に覆われ、水中を漂います。このような場合は残留塩素ではなくろ過処理の必要があるでしょう。水道水へ塩素を注入すると、一定量まではアンモニアや有機性窒素化合物と反応し結合残留塩素になり、更に塩素を注入していくと、結合残留塩素と遊離残留塩素が反応し、ともに消滅していきます。結果、残留塩素がゼロに近くなります。


水道水中の残留塩素がゼロに近い、塩素の注入量が不連続点と呼ばれているのです。ここから更に塩素の注入量を増やしていくと、再び遊離残留塩素が増加していきます。こうなると殺菌、消毒効果のある水道水になるというわけです。この処理では、水源の水質によって左右され、水質変化の激しいときには、塩素注入量の決定が大変難しいといわれています。しかし熟練された専門員がおり、このおかげで日本の水道水は世界一安全な水道水だといわれているのです。これは、日本の水道水が残留塩素の作用で確実に消毒されているからなのです。汚染から守られているのです。

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